親知らず
親知らずの抜歯基準
親知らずは1番手前にある奥歯から数えて3番目に生える歯です。親知らずは個人差が大きい歯で、親知らずがない人・数本だけ生える人・親知らずはあるけれど生えてこない人などさまざまです。
親知らずと聞くと“抜歯”というイメージをもたれやすいですが、親知らずがある・生えてきたからといって必ずしも抜歯するとは限りません。
抜歯の必要がない親知らず
- 正常な向きでまっすぐ生えている
- 手前の歯に悪影響を与えず、完全に骨の中に埋まっていて生えてこない
抜歯の必要がある親知らず
- 虫歯、歯周病
- 手前の歯に接触するかたちで生えている
- 歯槽骨(歯を支えている骨)の中で歯の根が手前の歯の根に接触している
- 生え途中の状態で痛みや歯肉の腫れを繰り返す
- 親知らずの周囲に膿が溜まっている
抜歯すべき親知らずをそのままにしておくことのリスク
①歯の吸収
歯槽骨の中で歯の根が手前の歯の根に接触していると、接触している部分が溶かされるように浸食されます。この現象と「吸収」と言います。歯の根が吸収されると、抜けやすくなってしまいます。
②歯並びが悪くなる
親知らずが手前の歯に接触するように生えていると、手前の歯を押す力で歯並びが悪くなってしまいます。
③虫歯・歯周病になりやすい
生え途中の状態は他の歯より背が低く磨き残しが多くなります。また、歯に被っている歯肉と歯の境目の溝が深いので食べ物・歯垢が溜まりやすい状態にもなっています。
親知らずの抜歯に関するよくあるご質問
Q.抜歯にかかる時間はどの位ですか?
A.まっすぐに生えている場合は歯の根の状況にもよりますが1~5分、横向きに生えている場合は15~60分、埋まっている場合は60~90分です。
Q.痛みはありますか?
A.抜歯は必ず麻酔をして行います。また、抜歯後、麻酔が切れると痛みが出る場合がありますので鎮痛剤を処方しております。
Q.抜歯した部分の穴はどれ位の期間で治りますか?
A.完全にふさがるまで3~6ヶ月かかります。
抜歯すると傷口に血が固まった“かさぶた”のようなものができます。この“かさぶた”が傷口をふさぎ、感染症から歯肉・骨を守る役割をしますので、指や歯ブラシで触ったりしないでください。また、抜歯直後の出血が気になるからと頻繁に口をゆすぐことも避けましょう。かさぶたができるまでに時間がかかってしまいます。